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薬食同源(植物由来のくすりの歴史)

2022年4月22日

くすりの豆知識

薬食同源(植物由来のくすりの歴史)

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はじめに

汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ
(Let food be thy medicine, and medicine be thy food)

ヒポクラテス
【画像】 Wikipedia

医術を迷信から切り離し、経験科学としての医学を発展させ、職業としての医師を確立させるなどの功績から「医学の父」として知られている、古代ギリシャのヒポクラテスの有名な言葉のひとつです。

薬と栄養・食品は密接に関連しており、現在の薬の60-70%は食用植物、果実、野菜、ハーブ類、微生物や発酵物などに由来しています。

例えば、鎮痛作用のあるアスピリンの創製は、ヤナギの枝や樹皮エキスを飲んだことから始まっています。

薬草からくすりへ

古くから鎮痛のために使われてきた薬草由来の薬には、「アスピリン」と「モルヒネ」があります。

アスピリン(NSAIDS)

ヤナギの鎮痛作用の活用は、ギリシャ時代に遡ります。

紀元前400年ごろ、ヒポクラテスはヤナギの樹皮を熱や痛みを軽減するために用い、葉を分娩時の痛みを和らげるために使用していたという記録があります。

日本でも、ヤナギで作った楊枝(ようじ)が使われてきましたが、ヤナギの樹皮に鎮痛作用があることが知られていたのが理由のようです。

モルヒネ(morphine)

ケシを原料とする、アヘンから抽出される鎮痛薬。

ケシの果実(いわゆるケシ坊主)に傷をつけて、アルカロイド樹脂を採取して生成します。

麻薬の一種であり強い依存性を持ち、また、副作用(便秘、悪心嘔吐)が強いため、法律で厳しい規制が設けられています。

ヤナギの木
【画像】Wikipedia
ケシの果実
【画像】Wikipedia

アスピリンの創製

19世紀になると、セイヨウシロヤナギの樹皮から、痛み止めによく効く成分が分離されました。この成分は、ヤナギの属名である「サリックス」にちなんで、「サリシン」と名付けられました。

サリシンの鎮痛作用はあまり強いものではありませんが、得られた化合物を酸化したところ、強力な解熱鎮痛作用のある「サリチル酸」が得られました。

ただ、サリチル酸には、胃腸や腎臓に激しい障害を与えるという副作用がありました。

そこで、1897年にドイツのバイエル社の研究員であるフェリックス・ホフマンによって、世界初の合成医薬として創製されたのが、「アセチルサリチル酸」という化合物でした。

F.ホフマン
【画像】Wikipedia

解熱鎮痛薬として合成された「アセチルサリチル酸」は、アセチルの「ア」+「スピラ酸(サリチル酸の別名)」から、1899年にバイエル社より「アスピリン」として発売されました。

サリシン・サリチル酸・アセチルサリチル酸の構造図

サリチル酸と同等の鎮痛効果があり、しかも安全な薬であったことから、瞬く間に世界中で使われるようになったのです。 当時、鎮痛薬としては「モルヒネ」が第一の選択肢だったため、分子の構造を最適化することで新しい医薬を生み出せしたことは、後世に与えた影響は、計り知れないものがあります。

アスピリンはなぜ解熱・鎮痛作用があるのか?

ところで、アスピリンがどのような仕組みで鎮痛作用を示すのかは、長い間、未知のままとなっていました。

しかし、1971年、イギリスのロイヤルカレッジ薬理学教授・薬理学者ジョン・ベイン博士(1982年ノーベル医学生理学賞受賞)が、「アセチルサリチル酸(アスピリン)は体内での伝達物質(プロスタグランジン)の合成を抑制し、痛み、発熱、炎症に効果を発揮する」ことを解明発表しました。

ジョン・ベイン博士 (1927-2004)
【画像】Wikipedia

この時、既に、F.ホフマンによるアセチルサリチル酸合成から70年以上の歳月が経過していました。

終わりに

自然の食品や植物とは対称的な存在として思われがちなくすりですが、歴史を紐解いてみると、このように密接な関わりがあることが分かります。

くすりには作用だけでなく副作用もついてきますので、用法容量を守って正しく使っていきましょう。

次回は、「健康で長生きする3つの秘訣」についてお伝えします。

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