diasana

美と健康、安心・安全のために
ディアサーナ

5,000円以上お買上げで送料無料
HOME > 特集記事 > くすりの豆知識 > アレルギー反応と薬③ 第二世代抗ヒスタミン薬

アレルギー反応と薬③ 第二世代抗ヒスタミン薬

2022年12月6日

くすりの豆知識

アレルギー反応と薬③ 第二世代抗ヒスタミン薬

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

以前の記事アレルギー反応と薬② 第一世代抗ヒスタミン薬では、じん麻疹・そう痒・枯草熱・急性鼻炎・鼻炎といったアレルギー症状に効果がある一方で、持続が短いというデメリットや、中枢神経を抑制するため顕著な眠気や鎮静、口渇、心拍の増加、瞳孔拡大、尿閉、便秘といった副作用もある第一世代のアレルギー薬についてお話ししました。

*抗ヒスタミン薬…体内でアレルギー症状を引き起こす「ヒスタミン」という化学物質の作用を抑えることにより、症状を改善する薬

今回は、その後登場した<第二世代><第三世代>と呼ばれる薬剤についてご紹介します。

第二世代抗ヒスタミン薬の特徴

1983年以降に発売された抗ヒスタミン薬で、第一世代と比較して、眠気などの中枢神経抑制作用や口渇、胸やけなどの抗コリン作用など副作用の少ないもので、効果の持続、アレルギー反応の治療効果もすぐれたものを指します。

塩基性抗アレルギー薬、抗ヒスタミン作用を有する抗アレルギー薬、第二世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬などと呼ばれることもあります。

*抗コリン作用…副交感神経の働きが弱まって交感神経の働きが強まる働き

また、第一世代とは異なり、多くは代謝の必要はなくそのまま排泄されます。
このため、代謝機能の弱っている高齢者では、第二世代抗ヒスタミン薬の使用が推奨されています。

第一世代よりは程度が低いとはいえ、代表的な副作用として眠気があるのが抗ヒスタミン薬。
しかし、フェキソフェナジン、ロラタジン、ロラタジンの代謝産物デスロラタジン、ビラスチンについては、他の抗ヒスタミン薬と異なり眠気をあまり誘発しないため、2019年時点で日本の医薬品添付文書に、運転など危険を伴う機械の操作に対する注意書きが書かれていないのも大きな特徴です。

第二世代抗ヒスタミン薬の種類

第二世代の抗ヒスタミン薬は、更にI類とII類( 第三世代抗ヒスタミン薬とも呼ばれます)に分けられます。

Ⅰ類は、てんかんやけいれんを悪化させることがあり、特に熱性けいれんの好発時期である乳幼児には注意が必要です。眠気は第一世代よりも弱く、抗ヒスタミン作用のほかケミカルメディエーター遊離阻害作用もあります。

*ケミカルメディエーター遊離阻害作用…肥満細胞の細胞膜を安定化し、ケミカルメディエーター(ヒスタミンなどの化学伝達物質)の放出を抑制する作用で、それによってアレルギー症状を抑えることに繋がる

Ⅱ類はⅠ類よりもさらに眠気が少なく、けいれんが発生しやすい人や小児でも安全に使用できます。

第三世代抗ヒスタミン薬

第二世代の中で、特に眠気などの抗ヒスタミン薬特異の副作用が特にあらわれにくい薬剤は、先程書いたように<第二世代抗ヒスタミン薬 II類>もしくは<第三世代抗ヒスタミン薬>と呼ばれ、塩酸フェキソフェナジン(アレグラ)などが有名です。

ところで、薬が脳内へ移行するには、「血液脳関門」と呼ばれるフィルターを通り抜ける必要があります。
この細胞膜は脂質でできているため、脂溶性の物質(アルコール、カフェイン、ニコチン、抗うつ薬など)は通過しやすいのですが、水溶性の薬物である塩酸フェキソフェナジンは通過しにくいことから、中枢抑制作用が極めて少なく副作用が少ないのです。

*血液脳関門…血液と脳組織間で必要な物質輸送を行ったり、血液からの病原体や有害物質の侵入に対するバリア構造として機能したりする、脳の毛細血管

終わりに

くしゃみ、涙目や眼のかゆみ、鼻水、皮膚のかゆみや発疹など、辛いアレルギー症状。

効果が高い薬ほど眠気が強いわけではありませんから、眠くなって困る場合は、医師や薬剤師に相談し、眠気などの中枢神経抑制作用のない「眠くならずに、よく効く抗ヒスタミン薬」を選択してもらうのが良いでしょう。

特集記事 NEWS&PRESSRELEASE特集記事 NEWS&PRESSRELEASE

オフィシャルfacebook