diasana

美と健康、安心・安全のために
ディアサーナ

5,000円以上お買上げで送料無料
HOME > 特集記事 > 健康長寿を目指して > 寒さ・冷たさが引き起こす痒み「寒冷蕁麻疹(かんれいじんましん)」

寒さ・冷たさが引き起こす痒み「寒冷蕁麻疹(かんれいじんましん)」

2022年11月29日

健康長寿を目指して

寒さ・冷たさが引き起こす痒み「寒冷蕁麻疹(かんれいじんましん)」

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

前回の<健康長寿を目指して>では、季節の変わり目にくしゃみ・鼻水・鼻づまりといった症状が現われる「寒暖差アレルギー」についてご紹介しました。

これは激しい寒暖差によって自律神経の誤作動が引き起こされることが原因でしたが、同じように寒暖差によって引き起こされる体調不良として<寒冷蕁麻疹>があります。今回は、その寒冷蕁麻疹についてお話しします。

寒さ・冷たさが引き起こす痒み

寒冷蕁麻疹は、物理性/機械性蕁麻疹の一種で、「寒い」「冷たい」など体に対する急激な温度差が刺激となって体に痒みが生じるのが特徴です。
冬場に発症しやすいものの、温度差が原因のため、エアコンの冷風などで夏場でも寒冷蕁麻疹にかかる人もいます。
また、プールやお風呂上がりの冷え、冷たい飲食物の摂取、冷たい床を裸足で歩くことなどが原因となることもあるようです。

冷たいものに触れたところだけに症状が出る局所性のタイプと、全身が冷えることで全身(特に腕や足、背中、腹部、首まわりなど)に症状が出る全身性のタイプがあり、局所性のものが95%を占めると言われています。

寒冷刺激を受けた直後から数十分後に、皮膚に膨疹(ほうしん)という皮膚の盛り上がりができ、かゆみが出ます。蕁麻疹の一種なので、症状が出てから数時間、長くとも1日で症状は治まり、皮膚に痕が残ることはありません。ただ、再び寒冷刺激を受けると症状も再度現れることがあります。
また、蕁麻疹の中には、症状が長く持続するものもありますが、寒冷蕁麻疹は数か月から数年で完治することがほとんどであるとされています。

発症する人の傾向としては、子どもからお年寄りまで全ての年代で発症しますが、特に20〜40代の人に多いとされています。また、性別については、成人では男性よりも女性の発症が多いといわれています。

寒冷蕁麻疹が起きる仕組み

寒冷蕁麻疹が起きるメカニズムはまだ不明な部分もありますが、急な温度変化が起こると、血管の周辺にある肥満細胞(別名:マスト細胞)が敏感になり、ヒスタミンが放出されることが原因だというのが一般的なようです。

大量に分泌されたヒスタミンが皮膚細胞に付着して炎症を起こし、血管を広げて血漿(けっしょう)を外に出すため、皮膚に赤みを帯びた厚みのあるブツブツができます。さらに、ヒスタミンは痒みを感じる神経を刺激するため、ブツブツには痒み伴うのです。

*肥満細胞・マスト細胞…アレルギー反応に関与している組織。膨れた様が肥満を想起させることが由来であり、肥満とは関係がなく、全身に存在する。
*ヒスタミン…花粉などアレルギー症状を引き起こす原因が体内に侵入したことを脳に知らせる神経伝達物質。
*詳しくは過去記事「アレルギー反応と薬 ①体の仕組み」をご参照ください。

予防と治療

寒冷蕁麻疹は寒さ・冷たさが原因となるため、防寒することが発症予防のカギとなります。冬の外出時は、マフラーや手袋などを着用して、皮膚が冷気にさらされないようにしましょう。また、季節を問わず体を冷やさないことも大切です。

もし発症した場合、掻くのを我慢して体を温めてください。掻けばますます痒くなってしまいます。

痒みが強い場合は市販のステロイド外用薬(塗り薬)などを用いることも可能ですが、症状がひどい場合や長引く場合、繰り返す場合は、皮膚科を受診しましょう。寒冷蕁麻疹と診断された上で、抗ヒスタミン薬(内服薬)や抗ヒスタミン薬入りの軟膏やクリームの処方がされるのが一般的です。

終わりに

症状は比較的早く治まり、また、防寒対策をすることである程度防ぐことができる寒冷蕁麻疹。

とは言え、あまり多いケースではありませんが、蕁麻疹の原因には、がんやリウマチなどの自己免疫疾患、感染症、ストレスなど他の病気が関わっていることもあります。
特に中高年になって突然発症したような場合、自己判断で様子をみず、気になる場合は早めに病院で相談しましょう。

特集記事 NEWS&PRESSRELEASE特集記事 NEWS&PRESSRELEASE

オフィシャルfacebook