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【美は健康に宿る】生命の維持のカギ、浸透圧の調整

2016年3月24日

美は健康に宿る

【美は健康に宿る】生命の維持のカギ、浸透圧の調整

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みなさんは、浸透圧という言葉を知っていますか?
そう言えば学生時代に理科で習ったかも…というぼんやりとした記憶があるかもしれません。
 
濃度の異なる水溶液を半透膜で隔てておくと、その膜を通して水だけが濃度の低いほうから高い方へ移動する、つまり「異なる濃度の溶液が同じ濃度になろうとする」力のことです。
 
身近なところでいうと、お漬物も浸透圧を利用した料理です。
塩分の薄い方から濃い方に水分が移動する性質があるため、野菜に塩をかけると野菜の内部にある水分が外側に染み出すのはご存知ですね。
(ちなみに「水分が外に出るのは分かるけど、じゃあどうして塩が野菜の中に染み込むの?」と思い調べてみたところ、その理由は、野菜の細胞内の水分が外部に出た後、細胞が壊れることで塩が自由に細胞内に浸透するということのようです。
 

体内環境と浸透圧

さて、私たち人間(多細胞生物)にとっては、海水とよく似た構成でできている細胞外液(血しょうや組織液など細胞をとりまく液体)が体内環境を維持するための鍵を握っています。
そのため、細胞外液の水や無機塩類を調節する浸透圧調節こそが生命維持の鍵となります。
 
つまり、浸透圧の調整を担うのが<塩>と<水>ということになりますね。

 細胞膜の浸透圧の仕組み

下の図のように、細胞膜を通して、栄養や老廃物が行き来しつつ、細胞の中と外は同じ浸透圧に保たれています。
 
2-1.細胞膜の浸透圧の仕組み
(伊東敬一「食塩と健康の科学」講談社2001ほかより作成)

 塩の生理作用

また、栄養による細胞外液の浸透圧の変化は、塩によって調整されていることも分かっています。
 
2-2.塩の生理作用
(杉田静雄「塩の科学」海游舎2001より作成)
 
このように、生命を育んできた海水の塩類組成を、微量ミネラルを含むにがり(苦汁)などとともに、何らかの形で体に取り入れることは自然の理にかなっており、生体の浸透圧維持に役立っています。
 
※にがり(苦汁)とは、海水からとれる塩化マグネシウムを主成分とする食品添加物で、海水から塩を作る際にできる余剰なミネラル分を多く含む粉末または液体です。この余剰な微量ミネラルが生体に何らかの効果を与えるといわれていますが、その科学的根拠は不明です。
 

水と生命の維持

ところで、生命を維持するには水の摂取量と排出量のバランスが大切です。
不足すると脱水症や熱中症の原因に、過剰に摂取するとナトリウム濃度の低下による水中毒による高血圧が発生することにもなりかねません。

 効果的な水分の摂取量とは

それでは、私たちは一体どれ位の水分を摂取すれば良いのでしょう?
 
2-3.効果的な水分の摂取量

このように、尿や便、生理的に失われる1日あたりの水分排出量は合計約2,000~2,500ml(2~2.5リットルも!)ですから、それを補うためには同量の水分を摂取しなければなりません。
 
200mlは体内での代謝水(体内での栄養素の酸化的分解過程で生じる水)で補えるとしても、飲料水として800~1,300ml、食物中の水分として1,000mlが必要ということになります。
 
モデルさんなどは美容・代謝の向上のために1日に2Lは水を飲むと言いますが、私たちが日常生活でそれだけの量を、しかも、先程書いたように体内環境を守るために塩類のバランスを考えながら…となると、余程意識しないと難しそうですね。
 
 
次回以降、体の仕組みをもう少し掘り下げ、どうしたら効果的にバランスの良い水分摂取ができるかについてお話をしたいと思います。

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